8月に京都の特別指定選手として登録されたMF重廣卓也(阪南大)が、トップチームの練習に合流している。
重廣は今年の8月に行われたユニバーシアード台北大会に日本代表の主将として参加し、金メダル獲得に貢献した大学屈指のボランチ。これまで練習非公開日に合流したことはあったが、公開日の練習に参加をするのは今回が初めて。サポーターが見守る中でのトレーニングを体験した感想を尋ねると、「大学の環境とはまた違って、生活が懸かっている。いままで親のスネをかじってきたので…。そういう部分は、徐々に実感が沸いてきています」とのこと。
練習ではプレッシャーを受けている局面でも落ち着いたボールさばきを見せていたが、「僕的にはまだまだです」。大学で求められるプレーとの違いに、戸惑いを感じることも多いらしい。
「パスの質や、止める・蹴る・動くというところで、もっと人と差をつけたい。“動く”ことも僕の特長だけど、布部監督や闘莉王さんからは『動くな』とよく言われています。それに早く対応して、攻撃のスイッチを入れるようなパスをどんどん供給していきたいです」
京都のメンバーとして公式戦に出場することも可能だが、「出たい気持ちはありますけど、いまはまだ阪南大学サッカー部の選手。あまり欲は出さずに、練習参加で得たものを(阪南大の)チームに持ち帰りたい」と話す。
「いま、阪南大学は3連敗していて、チームがちょっとグダグダになっているんです。ここ(京都)での経験を持ち帰って、みんなに刺激を与えたり、還元したりしてあげたい。こっちで試合に出ることよりも、その思いのほうが強いです」
重廣のプレーがプロのピッチで見られるのは、しばらく先のことになりそうだ。
写真:川瀬太補
(京都担当 川瀬太補)
2017/10/18 18:07