神戸のDF岩波拓也がJ1通算100試合出場に王手をかけている。記録達成の懸かる30日のJ1第28節・新潟戦を前に、心に宿した強い気持ちを明かした。
神戸の下部組織で育ち、高校3年のときにプロ契約した岩波。12年の第29節・清水戦でJ1デビューを飾り、15年からは背番号5を背負い、神戸の主軸CBとして出場を続けている。
26日の練習後に岩波は「もう一つ上のレベルに行くことを考えている。試合に出るだけではなく、チームを勝たせるプレーヤーになっていきたい。今までは周りに頼っている部分もあったけど、チームを引っ張る存在になっていきたい。J1には300試合とか、500試合とか出場している偉大な選手がいる。そこを目指していきたい」との決意を口にした。
ここまでのキャリアを振り返ったとき、ベストゲームと呼べる試合は幾つもあるという岩波だが、「印象に残っているのは昨季のアウェイG大阪戦」だという。その理由は「リオ五輪で試合に出場できずに帰って来て、一番勝ちたかった試合。自分の中で燃えた試合だった」と説明した。
昨年開催されたリオ五輪のメンバーに選出された岩波だが、ピッチに立つことは叶わなかった。その際には「サッカー人生で一番悔しい時間」と語っていたが、帰国後最初の試合がJ1・2nd第9節・G大阪戦。1-0の完封勝利に貢献し、その後の神戸の2ndステージ優勝争いに火をつける一翼を担った。
岩波は悔しさをバネに成長を追い求める。「新潟は(前節・)札幌戦で0-2から追いついたし、(第26節では)鹿島相手に一度は2-0にする力がある。油断することはできない」と力強く話し、アウェイ戦に集中していた。
(神戸担当 小野慶太)
2017/09/27 07:00