J1昇格プレーオフ進出へ向け、ギリギリの戦いを続けている山形の中で、今週、目立ったパフォーマンスを見せていたのが茂木力也。「普段から気持ちを入れて練習してますけど、ここ最近はいままで以上に気持ちが入っているかなと。意識してやっているわけではないですけど、自然にそうなってきている」と本人も好調を自覚しているが、練習量もかなりこなしている。
オフ明け2日目の9月20日にはサーキットやハーフコートでの11対11を30分強含む、やや負荷の高いメニューを消化。午後には若手中心の指名練習が控えていたが、中堅・ベテラン選手たちに混ざって居残りのシュート練習を行い、練習場を引き上げたのは12時を優に回ったころ。そして15時からの指名練習に臨み、ヘディングでのクリアやクロスからのシュートなどジャンプを伴う練習で1時間強。さすがに疲れていると思われたが、そこからコーチ陣とリフティングに興じていた。そして翌21日の午前には11対11のゲームを3本、計約40分。フルで出場した茂木は、この日も居残り練習までコンプリート。
さすがに疲れがたまっているのではないかと思い、声をかけてみると、茂木は「全然大丈夫です」と涼しい顔。いや、そんなはずはないとさらに質問を重ねてみた。
「昨日の2部練習の後、夜練やるぞと言われたら?」
「いつでもいいっす。暇なんで」
「指名練習でやつたような技術練習は好きですか?」
「あまり嫌な練習はないです。走らされても別に。余裕です」
「サッカー漬けで全然OK、と」
「はい、別に。引退したらいくらでも遊べますし」
強がってるわけでもなく、冗談を言ってるふうでもない。「今日これから午後練もやると言われたら?」とも聞いてみたが、やはり「はい、やります。余裕です」との返事が返ってきた。
そんな様子を見ながら、おじさん年齢の取材者は思わず「若い!」と口にしてしまったのだが、今節・熊本戦の3日後、21歳の誕生日を迎える茂木は「あまり意識はしてなかったですけど」と言いつつ、「いまは自分のプレーというより勝つことが一番大事なので、勝って20歳最後にいい締めをしっかりやって、21歳のスタートにつなげられるようにしたい」と前向きに答えていた。
写真:佐藤円
(山形担当 佐藤円)
2017/09/22 19:30