Jリーガーにとってリーグ戦100試合出場は、プロキャリアでの大きな意味のある節目だ。愛媛のMF藤田息吹は、現在J通算99試合出場中。今節・福岡戦に出場すれば、それは自身のメモリアルマッチになる。
6日の練習後、そのJ通算100試合出場について藤田に話を聞けば、キョトンとした表情を浮かべ、「知らなかったですね」と苦笑い。“大台”にすでにリーチがかかっている事実を本人は認識していなかったようだ。
「今季中に100試合はいけると思っていたけど、まだ先だと思っていたので、いま聞いてビックリしました」
プロキャリアをスタートした清水では2年間でリーグ戦2試合の出場にとどまり、苦境を味わった。だからこそ新天地の愛媛でチャンスをつかみ、いつのまにか積み重なっていた『100』というキャップ数を知り、かすかに笑みが漏れた。
続けて、自身を戒めるように「試合数よりも試合に出たときにどれだけ活躍したかが大事」だと話す。藤田は圧倒的なハードワークとボール奪取能力を発揮し、いまやチームのダイナモとして欠かせぬ存在になっているが、「まだ自分のプレーには満足していない。もっと良いプレーができるように次の試合でも頑張りたい」と気持ちの箍(たが)が緩むことはない。
常に全力を振り絞るファイトスタイルなだけに、記念試合でもそのスタンスは変わらないが、「家族とか支えてくれている人たちのために感謝する試合にはなる。(J通算100試合出場は)そういう支えのおかげでプレーできていると感じるきっかけになる」と藤田。感謝の気持ちをポジティブな結果に導くプレーで表現することを目指し、アウェイ福岡戦に臨む。
写真:松本隆志
(愛媛担当 松本隆志)
2017/09/06 19:46