新潟は20日、聖籠町の練習場でサテライトリーグの仙台戦を行い、新加入の富山貴光らの得点で、4-1で勝利した。
試合の立ち上がり15分ほどは、思うようにボールを動かせない展開が続いた。しかし、「我慢しながら、少し引いてボランチと関わることでリズムが出てきた」と語る1トップの富山がボールに絡み始めると、シュート場面が増加。15分には、右SBの川口尚紀とのパス交換からシュート。19分にはトップ下に入った小川佳純を起点に川口、ホニと流れるようにパスがつながると、最後はホニのクロスに合わせてヘディングシュート。26分にはGK稲田康志からのフィードを納めてドリブルシュートと見せ場を作る。
得点が生まれたのは54分。川口のパスをスルーしてゴール前へ飛び出すと、これを収めた小川からの縦パスを、左足でゴールに決めた。「ズミさん(小川)とは鳥栖でもやっているし、良い形で決められた」(富山)。前半からの連係プレーが得点に結びついた形は、チームの新たな可能性を感じさせるものであり、仙台に先制された4分後に決めたことで、新潟がペースを取り返す意味でも、大きな1点となった。
試合後、得点場面について聞かれた富山は、「昨日決めたかった」と苦笑い。19日に出場したJ1第23節・仙台戦でDFの股を抜いたシュートはGKに押さえられてしまった。「左にザキさん(山崎)もいたので、そこに通せれば良かった。最後、冷静にならないと」と悔やんだが、だからこそ「次は決めたいと思います」とリベンジを誓った。
このほか、小川は精度の高いパスやクロスで攻撃を活性化させ、富山へのアシストに続き、ゴール前への抜け出しから2点目につながるPK獲得にも貢献。新潟が勝ち越す流れを作る2得点のお膳立てをした。
3点目は、ボール奪取から本間勲が鮮やかなゴール。そして4点目は、来季新潟への加入が内定し、17日にJFA・Jリーグ特別指定選手に承認された渡邉新太が決めるなど、収穫の多い一戦となった。
写真:野本桂子
(新潟担当 野本桂子)
2017/08/21 11:05