6戦勝ちなしからの2連勝。一時は13位まで下げた順位も、あれよあれよと6位まで浮上した。まれに見る混沌としたJ1昇格レースの中で、東京Vは序盤に記録した5連勝時に近づく機運を示している。その熊本、大分を下した2試合で、左SB、右ウイングを務めたのが安西幸輝だ。チームに数少ないドリブラーとして、縦への突破は切れ味を増している。
18日の練習後、輝く汗をしたたらせながら相変わらずの笑顔で、その要因について安西なりの分析をしてくれた。かねてより、そこまで好調だと思っていなかったという安西。少し考えるそぶりを見せてから、「たぶん…」と話を進めてくれた。
「昨季までは完璧を求めすぎて、一度ミスをしたらその都度落ち込んでいた。今季は自分発信でやろうと、仕掛けるところなどの判断を早くしている。その判断が良くて、メンタルも安定しているのがいいのかもしれない」
受け身の動きではなく、自分から動く意識。そして、「失敗してもいいから仕掛けよう」という心がけが良い方向に導いた。また、責任感についても話が及んだ。
「今季、順位もいいし、行くしかない!と思っているので」。昨季は18位に沈んだ東京V。今季は手の届く場所に戻るべき”J1の光”が見えている。躍動感増す緑の2番、まだ22歳ではあるが、05年から過ごす東京Vの復権に力を尽くす。
(東京V担当 田中直希)
2017/08/19 16:39