10日、関根貴大がドイツへと旅立った。
「本当に申し訳ないです。すみません」と恐縮しながら報道陣の前に姿を見せた関根。というのも、空港への到着が約1時間半も遅れてしまったからだ。
アウェイの甲府戦を戦った前日まではほとんど準備をしておらず、ほとんど寝ずに荷物をまとめ、空港まで移動する車で寝ていた。そして目が覚めると、高速道路で車がまったく動かない。「本当に今日、飛行機に乗れるのか」と焦ったようだが、ギリギリ間に合い、ホッと胸をなでおろした。
甲府戦後は「(交代でピッチを出るときに)これで最後なのかな、と思ったけど、あまり実感はない」と話していたが、出発を控え、「空港にも多くの人たちが駆けつけてくれて、ようやく行くんだなという実感が湧いてきた」と言う。そして、「インゴルシュタットも(クラブカラーが)赤いチームで、自分が育ってきたチームと同じということは何かの縁。まずは試合に出ることが大事だと思うし、あっちの環境に慣れて、1日でも早くピッチに立てるように頑張りたい」と意気込みを語った。
関根の話しどおり、出発ロビーには見送りのために多くのファン・サポーターが駆けつけ、保安検査場に入って関根の姿が見えなくなると涙を流すサポーターも少なくなく、なかには堪え切れず声を上げて泣くサポーターも。「日本一の」ファン・サポーターにもそれほど愛された関根は、「浦和の誇りを持って」新天地でさらなる成長、飛躍を目指す。
写真:菊地正典
(浦和担当 菊地正典)
2017/08/10 17:51