山形は25日、鳥栖・太田徹郎を期限付き移籍で獲得したと発表した。背番号は鳥栖と同じ19。太田は早速、山形の練習に合流し、約1時間半のメニューをフルでこなした。
太田にとって山形はプロ1年目の08年から12年まで5シーズン在籍した古巣。けが人の多さに悩まされているチームにとって、頼もしいユーティリティープレーヤーの復帰となる。木山隆之監督も「最初の新人のころも見ているし、山形がJ1に行ってからのプレーも見ている」と太田のプレースタイルを把握。今季移籍した鳥栖でリーグ戦出場がなかった太田にとっても、新たなチャレンジの場を得た形だ。
「久しぶりに会うと、みんなに『痩せた?』とか言われるんです。このあたり」と太田は頬からアゴのあたりを触り、「なに痩せか分かんないけど、原因は」と絶えない気苦労をさり気なくアピール(?)。シーズン途中での移籍は初めてとなるため、「人見知りなんで早く溶け込めるように、いろいろな人に話しかけてもらわないと」と受け身ながら積極的な姿勢を強調した。
太田と言えば肌の黒さも特徴の一つ。前回在籍時のチームメートだった石川竜也は「黒いよ! 黒い黒い。イシさんみたいだね」と昨季まで監督を務めていた石﨑信弘監督(現テゲバジャーロ宮崎)を引き合いに出し、当時と変わっていないことを証言。その一方で、「柏でいろいろ経験したと思うので、落ち着きとかそういう部分では違うと思います」と変化した部分にも期待していた。
「サポーターのみんな、喜ぶんじゃないですか? 俺が一番うれしいですけど。家も決まってないので、アッシーを当分やらされそうです」と話しながら、喜びを隠せないのは山田拓巳。山田は、太田や廣瀬智靖さん(15年引退)と08年の高卒トリオで「89年会」を結成。いまでも頻繁に連絡を取り合い、オフには必ず顔を合わせるなど公私にわたる仲の良さだが、「でもやっぱ、プライベートで会うのとはまた違うので」と盟友の山形復帰を歓迎していた。廣瀬さんにもすでに報告済みで、「『また山形盛り上げてねー。頑張ってやってねー』って連絡くれたし、ヒロ(廣瀬)もすごい喜んでくれていた。楽しみですね、これから」。この日、チームに完全合流したばかりの山田も、公式戦復帰に向けて意欲を示していた。
(山形担当 佐藤円)
2017/07/25 18:58