デビュー戦から29連勝と新記録を達成した棋士の藤井聡太四段の話題は、今や将棋界を飛び越えて日本中に広まっている。将棋駒生産日本一の天童市でトレーニングを積んでいる山形に飛び火するのも、ある意味、避けられない流れだったか。チーム内で、ついに「藤井聡太四段」と呼ばれる選手が現れた。
「なんか似てるらしいです」
そう答えたのは高木利弥。中山仁斗が名付け親らしい。なるほど、髪型や全体的な雰囲気が似ているかもしれないが、無理筋と言われれば無理筋の微妙なラインに思われる。似ていると言われたからには、今後、難解な言葉も駆使した受け答えを期待したいところだが、「俺にはそれはできないです!」とこちらは即答。そして、「俺の藤井四段より、アイツの『ひふみん』のほうが似てる気がするんですけど」と、やはりチーム内で、先日引退した加藤一二三さんの愛称「ひふみん」と呼ばれているらしい永藤歩の話題を振った。
その藤井四段ならぬ高木が今週、ホームで臨むのは町田戦。かつてのチームメート・中島裕希が主力として活躍している。高木は昨季も町田戦2試合に先発出場しているが、CBする今季はさらに中島とのマッチアップが増えそうだ。
「ボールに食い付く執着心だったり、ここで絶対突破してやるんだというのをプレーで感じさせる。普段はおちゃらけたりしている人なんですけど、ピッチに入るとスイッチが入る。そういうところが裕希さんのスタイル」と警戒する。
大量失点で敗れた前節・徳島戦からの立て直しを図る大事な一戦でもあるが、「その分を取り返しにいかないと。次は負けられない」と闘志を燃やしていた。
(山形担当 佐藤円)
2017/06/30 20:40