15日の練習後、アル・アイン(UAE)への移籍が発表された広島の塩谷司について、かつて広島でコーチとしてその指導にあたった片野坂知宏監督が、当時を振り返った。
「水戸から移籍加入した当初は森脇良太(現・浦和)の陰に隠れてなかなか試合に絡めず、若手と一緒に2部練習に励んでいた。浅野(拓磨、現・シュトゥットガルト)もそうだったが、まだチームに馴染んでいない若手には、とにかくたくさん練習させて戦術を落とし込み、ゲームで使って主力へと育てるのが広島のやり方。公式戦に途中出場した翌日も2部練習に参加させ、練習試合でもガンガン使って鍛えた」
広島の戦術の中で自分に求められることを考えながら努力を続けた塩谷は、やがてその成果として定位置をつかむと、持ち前の運動量とスピードを生かして見る見る頭角を表した。
「向こうではACLに出るチャンスもある。(アル・アインに所属する)ドウグラス(元・広島)やカイオ(元・鹿島)といったブラジル人選手と一緒に戦えることも、海外経験を積むこととともに、シオが今後またA代表に入るために必要な刺激になってくると思う」
大分でもきめ細やかに戦力育成に取り組む指揮官は、かつての教え子のステップアップに大きな期待を寄せている。
写真:ひぐらしひなつ
(大分担当 ひぐらしひなつ)
2017/06/16 20:19