J2第18節・徳島戦。湘南がアウェイに乗り込む一戦に強い気持ちをもって臨む男がいる。11年に徳島に期限付き移籍した経験のある島村毅だ。
「徳島に行って成長させてもらったと、いまでも思っている。そのときのメンバーはもう数人しか残っていないが、逆に湘南で一緒にプレーした選手がいたりする。本当に思い入れのあるチーム。だからこそ自分が成長しているところを見せたい。チームとして絶対勝ちたい」
中でも楽しみにしているのは、湘南でともにプレーをした岩尾憲との対戦だろう。14年には史上最速でJ1昇格を果たし、馬入で汗を流したかつての仲間。「まさか岩尾がキャプテンをしているなんて想像もしてなかった(笑)。徳島は良いところだし、充実しているのだろうなと思う。でも(今週末は)アイツには特に活躍させないようにしないといけない。徳島の心臓なので、みんなでしっかり注意して気持ち良くプレーさせないようにしていきたい」と話した島村。そして、こうも話した。
「(2011年J2第18節の徳島vs湘南で)僕と競り合って岩尾はけがした。アイツはきっと僕に良いイメージはないと思う(笑)。もちろんけがをさせるつもりはないですけど、そのくらいの球際でいきたい」。二人が繰り広げる激しいボール争いも見どころの一つになりそうだ。
その試合で特に島村の記憶に色濃く刻まれているシーンがある。左足で放った強烈な一撃をゴールに突き刺した得点だ。「今までで一番うれしかったくらい印象に残っているゴール」と本人も振り返るとおり“勝ちたい、必ず決めてやる”という強い気持ちが足に乗った最高の瞬間だった。
やはり次は湘南の選手としてゴールを決めたいはず。「本当に点を決めたい。やってやりますよ!」。にこやかに微笑みながら意気込む湘南乃虎。鳴門で歓喜の雄叫びを響かせたい。
(湘南担当 高澤真輝)
2017/06/08 16:49