町田の奥山政幸にとって今節はプロキャリアがスタートしたクラブ・山口との古巣戦。わずか1シーズン限りの在籍だったが、本人いわく「思い入れもあるし、思い出も残っているチーム」だという。しかし、対戦を前にプロ入り後、初めて指導を受けた上野展裕監督は退任したため、もういない。
「上野さんのサッカーは特殊であまり経験したことがないようなサッカーでしたし、比較的決まりごとの多いサッカーでしたが、自分の視野を広げる意味でも良い経験になりました」
上野前監督はある程度、選手との距離間を保つタイプの指揮官だったようだが、昨季はボールを蹴るときのボールの置き方といった“技術論”から、「奥山は指導者向き」といった“進言”など、その指導内容は多岐にわたっていた。奥山の中での上野前監督は「非常に細かい部分まで見ている指導者」という印象が強い。
JFLからJ2まで駆け上がった“上野体制”に終止符が打たれたことで、山口の選手たちは「監督交代最初の試合で気持ちも入れてくる」ことは容易に想像がつく。彼自身も古巣戦に出場できるかは不透明。それでも、奥山は「ゴールを与えないことにこだわって戦う」とその決意を語った。
(町田担当 郡司聡)
2017/05/25 08:38