今週の練習の中では、「やっと勝てた」「ホッとした」という声が選手たちから多く聞かれた一方で、「まだ1勝」「ここから」という言葉も同時に聞かれた。ここまで、C大阪U-23は、完敗した第2節の秋田戦以降は僅差の試合が続いたが、90分の中での試合運びに課題を残し、決め切るところ、守り切るところといった勝負所をモノにできずにいた。
ただし、鹿児島戦では、79分に岸本武流が挙げた先制点を最後まで守り切ることに成功。その要因について、森下怜哉は、「ボールを持てたことが大きかった。シャケさん(酒本憲幸)とかも、ちょっと蹴ろうとしたら、『つなげ』という言葉をかけてくれた。そこで蹴らずにつなげたから、最後、攻められる時間もあったけど、守り切る体力が残っていたと思う」と話し、“ボール保持の時間増”と“オーバーエイジの影響力”を勝因に挙げた。
オーバーエイジという点では、この試合は、腰椎椎間板ヘルニアから復帰した澤上竜二(写真)が今季初出場を果たした。出場から7分後には、体の強さを生かしたキープから岸本の得点もアシスト。「出た時は攻め込まれていたので、前でキープすればチャンスになると思った。そこでアシストできたのは良かった」と振り返りつつ、「でもやっぱりJ1で試合に出たい。(J3で)アピールして、トップチームに絡んでいきたい」と話す。
今節のJ3第8節・富山戦では先発の可能性も出てきている。けがで出遅れた今季だが、まずはJ3を舞台に活躍してコンディションを高め、巻き返しを誓う。
写真:小田尚史
(C大阪担当 小田尚史)
2017/05/12 22:32