左股関節唇損傷の手術を受け、昨季の大半をリハビリに費やした牟田雄祐。名古屋に所属していた15年J1最終節以来、公式戦から1年以上遠ざかっている26歳のCBに、ようやく復帰のチャンスが巡ってきそうだ。京都は前節の試合中に大黒柱の田中マルクス闘莉王が負傷。闘莉王は12日のJ2第3節・福岡戦を回避することが濃厚で、牟田がその代役の最有力候補となっている。
第3節が行われる福岡は、奇しくも牟田が生まれ育った故郷だ。15年までJ1でプレーしていた牟田にとって、福岡での試合はプロになって初の経験となる。「出番があるかないかは監督が決めること」と慎重な口ぶりで話すが、やはり故郷での一戦に懸ける思いは強い。
「生まれてから22歳まで、福岡でサッカーをやって育った。一番身近な場所。自分は特別な能力があるわけではないし、ガムシャラに全力でやる姿を見せるだけ。でもそれを福岡で見せられるのは、人生の中でもなかなかないチャンス。ましてや、(1年以上ぶりの公式戦復帰という)いまの状況で自分のプレーが見せられるのなら、『神様っているのかな』と思える」。
復活の狼煙を上げる、この上ない舞台が整った。そこに牟田は、「普通にサッカーができるようになれたのは、いろいろな人の支えがあったから。その感謝の気持ちをピッチで表現したい」と、大きな感謝を抱いて臨む。
写真:川瀬太補
(京都担当 川瀬太補)
2017/03/08 17:49