浦和の梅崎司が復帰に向けて順調に歩みを進めている。
2日はACLのFCソウル戦2日後ということもあり、先発出場した選手はクールダウン、そのほかの選手は3人1組でのシュート練習と2対1を行った。その中に梅崎の姿があった。
梅崎は昨年8月31日に行われたルヴァンカップ準々決勝第1戦・神戸戦で左ひざ前十字じん帯損傷の重傷を負い、全治約6カ月と診断されていた。この場合の全治とは基本的に治療を要する期間。復帰までにはさらに期間を必要とするが、09年の右ひざに続いて自身二度目の前十字じん帯損傷を負いながら復帰に向けて前向きに取り組んできた梅崎は、1月の一次キャンプからボールを使ったトレーニングを開始し、いまではフィジカル系のメニューはもちろん、ゲーム前の鳥かごやロングパスなどをチームとともに行うようになっていた。
そして仲間たちとともにシュート練習を行えるまで回復した梅崎。シュート練習自体はここ最近、遠征の際の居残り組でも行っていたようだが、この日はボールを持った際のターンやステップワークも重傷を負っていたとは思えないほどスムーズにこなし、力強いシュートを何度もゴールに叩き込んでいた。
パス回しやロングキックとは違う負担が掛かるシュートにも「違和感はない」。さらに2対1は攻守ともにこなした。「もう対人もやっているから」。そう言った際の梅崎の笑顔には充実感が満ちていた。
残すはゲームへの出場だけとなるが、試合に出場しなかった選手たちで行う6対6などのゲームには早ければ来週から参加する見込みだという。
重傷から復帰するにあたっては焦りが最も禁物だ。梅崎も復帰目標から逆算してスケジュールを決めたりしているわけではなく、シュート練習を初めたのもあくまで「自分の体調でやれるときが来た」と判断したからだと言う。それでもここまでの道のりを「かなり早いと思う」と手ごたえを感じている。
「まだまだゆっくり」で、復帰の目処が立ったわけではない。しかし、着実に近付いてはいる。梅崎がピッチで躍動する日が。「アレアレー うめさきー アレアレ つーかーさ ラーラララ」と埼スタに響き渡る日が。
(浦和担当 菊地正典)
2017/03/02 19:10