甲府のキャンプが1月13日に静岡県静岡市のJ-STEPで始まった。寒波の影響で気温は低かったが、初日から10対10+3フリーマン(GKなし)のゲーム形式のメニューが約1/3サイズのピッチで行われた。
吉田達磨監督は「自分はいつも初日からゲームをやっていて、コンセプトをひと舐めして導入に持っていく。ざっくりと去年の並びにしてサイドの使い方などのポイントを少し話しただけだけど、選手は戦闘モードに入ってくれると思う」と、“達磨スタイル”をキャンプ初日にチラ見せ。監督によってチーム作りのスタイルは違うが、ここ数年はキャンプ初日にゲーム形式のメニューを加える監督ではなかったので選手には新しい刺激になった様子だ。
27日までの一次キャンプで全体的な戦い方を固め、30日から宮崎県で行う二次キャンプで修正するというプランを持つ吉田監督。昨季の戦い方がベースであることは変わらないが、選手の意欲とどう絡み合って浸透していくのか興味深い。開幕戦がアウェイでG大阪戦、ホーム開幕戦が鹿島戦とACL組との試合が連続でやってくる甲府だが、「そこで自分たちの場所が見えると思う」という吉田監督。こう話したときの雰囲気は、前のめりになっているわけではなく、「(優勝候補と)早く当たるので滅茶滅茶になるかもしれないけど、いいかもしれない。やってみないと分からない」とただただ現実的。
チームは新監督を迎えたハネムーン中ではあるが、選手の戦闘意欲は初日のゲームで十分に引き出された。
写真:松尾潤
(甲府担当 マツオジュン)
2017/01/13 21:20