4試合で3本。この数字は今季、岐阜が相手に献上したPKの数である。ところが、それがゴールに突き刺さった数は何と0本だ。最下位のチームにあって、GK時久省吾が神懸かり的な活躍を見せている。前節、愛媛と対戦した岐阜は2本のPKを献上した。しかし、1本目は重松健太郎がバーの上に外し、2本目はトミッチの強烈なシュートを横っ飛びでスーパーセーブ。また、岐阜は横浜FCとの開幕戦でもPKを献上してしまったが、このときも時久が立ち塞がり、大久保哲哉のシュートをワンハンドで弾き出している。
愛媛からの帰りの道中では、同乗していた美尾敦と車内で「(神がかり過ぎて)何かあるんじゃないの?(笑)」と、冗談まじりの会話をしながら、“超安全運転”で家路に就いたという時久。しかし、アウェイの地で岐阜に貴重な勝ち点1をもたらした男に、チームメートからは「本当に助かりました」(山崎正登)という感謝の声が絶えない。岐阜の守護神は今、Jリーグで最も頼もしい。
(岐阜担当 村本裕太)
2013/03/21 21:23