日本代表DF吉田麻也(サウザンプトン/イングランド)が、コンディション良好の状態で11日の親善試合・オマーン戦に臨む。
吉田は今季プレミアリーグの試合はなかなか出場機会に恵まれないが、ヨーロッパリーグ(EL)や国内カップ戦では先発出場。11月3日に行われたホーム・インテル(イタリア)戦ではCBとして堅守を見せ、長友佑都がプレーする相手に勝利した。また代表合流直前のリーグ戦(第11節・ハル・シティ戦)は1-2で敗れるも、今季初の右SBで先発し安定したプレーぶりを見せた。
先月の代表合流時よりも試合勘に不安を抱えていない吉田。「感触は良いですね。試合にコンスタントに出られていることで、視野の広さもよりワイドに取ることができる。もちろんボールコントロールの感覚も研ぎ澄まされているし、問題なくプレーできる」と具体的に答えた。
15日のロシアW杯アジア最終予選・サウジアラビア戦に向けて、大事なテストマッチとなるオマーン戦。サウジアラビアはPKなどセットプレーからのゴールが多く、一方日本がこれまで最終予選で喫した4失点はいずれもセットプレー絡み。守備陣を束ねるディフェンスリーダーとしても、より警戒を強めてこの2試合に臨む。
「戦術的には継続すべきことは継続したい。あとはセットプレーからの失点が多いので、なくすこと。そのためには簡単にファウルを与えないことが大事。細かいタクティクス(戦術)のズレやミスから失点につながることがあるので、そこは全員でもう少し神経を使っていきたい」
オマーン戦では、代表初先発となる丸山祐市(FC東京)とコンビを組むことが濃厚だ。吉田はその丸山についても語った。
「もし一緒にプレーすることになれば楽しみ。マル(丸山)は代表に入ったときよりも自分の意志が見られるし、代表でほかの選手を見てそれを自分のクラブに持ち帰って向上していると思う。良い状態だと思うし、普段FC東京では日本で一番良いCB(森重真人)の隣でやっている。(日本代表では)ただ学ぶだけではなくて、ポジションを奪っていかないといけない。僕も当然奪われる側になるけど、特にCBはほかのポジションに比べてこれまで競争が少ないので、競い合っていければいい」
そして最後に、8日の本田圭佑同様、古巣の名古屋のJ2降格についても触れた。
「僕は、『J2に落ちることが悪いとは思わない(8日の本田の発言)』とは、思わない。でも本田さんが言っているように、ポジティブに捉えていくしかない。こうなってしまった現状は、変えられないので。これを機にクラブは新しく生まれ変わってほしい。僕はプロとして3年間プレーしたけど、中学1年生のころから名古屋でプレーしてきた。名古屋の選手でもあり、名古屋のファンでもあった。心痛い記事がたくさん出ているのは残念。いまは外部の人間だし、内部のことを言う資格はない。ナラさん(楢﨑正剛)だけでなく、ほかの選手にも連絡を取っている。できれば、これ以上は内部のいざこざの記事は出てほしくないですね」
文:西川結城(エルゴラッソ日本代表担当)
(BLOGOLA編集部)
2016/11/10 20:44