3日のJ1・2nd最終節・名古屋戦に勝利し、2連勝でリーグ戦を終えた湘南。来季のJ2降格という事実が変わることはないが、今週末に控える天皇杯4回戦・柏戦に向けて勢いのつく勝利を手にした。そんな中、前々節の甲府戦で今季初の先発出場を飾り、そこからチームの連勝に貢献したGK梶川裕嗣が天皇杯に向けての意気込みを語った。
大卒3年目を迎える梶川は、湘南加入初年度に天皇杯で1試合の出場経験こそあったものの、昨季はけがでシーズンを棒に振り出場機会はゼロ。前々節の甲府戦がリーグ戦での初出場となった。そういった状況の中で、前節の名古屋戦を含め、梶川は2試合で堂々としたプレーを披露。「自分は落ち着いてやるだけ。自分のやれることだけをやろうとしているし、あまり背伸びをせずに、良い格好をしないことだけに注意して試合に臨んでいる」と、練習場で見せる普段どおりのプレーを試合でも心掛けている。
ここ2試合で喫した失点はPKの1点のみ。それでも梶川は「流れの中で失点しなかったのは僕だけの力ではないし、みんなのおかげだと思う」と謙虚な姿勢を貫いている。一昨季の天皇杯を含めて、出場した試合の勝率が100%という状況には「周りからも言われたけど、そこで調子には乗れない。気を抜かずにもっと突き詰めてやりたい」と前を向く。天皇杯に向けても「臆することなく自分を出せればいい」と意気込む25歳は、強敵となる柏に対しても、自分に焦点を当てて立ち向かうことを誓っていた。
(湘南担当 林遼平)
2016/11/10 19:36