
負傷者頻発の苦しいチーム事情の中、松本の田中隼磨が前節・京都戦にて約3カ月ぶりとなる公式戦復帰を果たした。
右眼裂孔原性網膜剥離により手術、長いリハビリを経ての帰還となったが、チーム練習に完全合流したばかりで練習試合も未経験のままという“ぶっつけ本番”での先発起用。しかし、田中は眼の不安やブランクを感じさせないプレーでチームをけん引。先制点につながるFKを得たのも、田中の攻撃からだった。
もちろんゲームフィーリングや体力についてはさらに上げていく必要もあるが、こうしてピッチに戻ってこられたこと自体がビッグニュース。目の状態を問う報道陣には、「ここで何かを言うよりも、ピッチの上で戦う姿を見てもらうことが答えになると思う」と回答する姿には、何の迷いも感じられない。天皇杯で2回戦敗退するなど、どこか歯車のズレてきた松本に、頼もしき“背番号3”が帰ってきた。
(松本担当 多岐太宿)
2016/09/16 07:18