千葉の育成組織出身でルーキーの岡野洵が、本職のCBとセンターFWの「二刀流」に挑戦している。育成年代であれば珍しい話ではないが、FWとDFを担うというのは、プロの世界では限られた人間しかいない。例えば、甲府の盛田剛平。FWとして駒澤大から浦和へと加入したが、広島時代にCBへとコンバートされ、現所属の甲府ではCBとセンターFWの両方でプレー経験がある。
レギュラー組と紅白戦をする際に、186cmの岡野が仮想の敵FWを務めたことがきっかけだった。そこからFWでのトレーニングが増えていくと、185cm以上の大型FWがいなかったチーム事情を踏まえ、関塚隆監督が7月頭からセンターFWとCBの両方で準備をするように指示。岡野自身も高校時代にFWの経験があり、「うれしかったですね。チームの状況的にCBで出るのが難しかったし、自分の実力的にも選手層的にも厳しかった。パワープレーでもチームに貢献できるのであれば、形は違うけど良いなと思う」とFWとしての在り方を意欲的に学んでいる。
練習試合などでFW起用はまだないが、近いタイミングで試される可能性は高い。オナイウ阿道からもクロスへの合わせ方の部分で助言を受けており、DFとして年代別代表の経験もある彼が、FWとして実戦の場でどれだけできるのか注目だ。
(千葉担当 松尾祐希)
2016/07/22 19:58