「上へ行くためには連勝が必要」。東京V戦を控えた今週のトレーニングで長崎の選手たちに話を聞くと、異口同音にそう言葉が返ってきた。
前節のFC岐阜戦でようやく今季ホームゲーム初勝利を達成した長崎だが、ここまで連勝はなし。「(第17節で)僕らがセレッソに負けてしまったことでセレッソに勢いを与えてしまった(現在6試合負けなし)ように、一つの勝利で流れは変わる。でも今季は勝って『ここからいけるかな』という時に負けることを繰り返している」。そう永井龍が言うとおり、勝って得た勢いを、次の試合で生かすことができない状態が続いているのが今季の長崎だ。それだけに、連勝の必要性を多くの選手が感じているということだろう。
今季、苦戦が続いた最大の原因は、守備が安定し切れずにリズムを崩してしまったことだが、愛媛戦、徳島戦、岐阜戦と直近3試合での失点は1。失点数だけでなく、選手間の距離も徐々に修整が進み「(リーグ最少失点だった)昨季のような感じに戻ってきている感じがある」(岸田翔平)。
今節・東京V戦に勝つことができれば、徐々に向上している守備の調子を合わせて、反転攻勢に入る勢いが得られるだろう。だが、逆に敗れれば、守備の自信は不安へと変わり、リーグ戦反撃のチャンスを得るのにまた時間を要することになる。
今季初の連勝を達成できるか。その問いの答えが、そのまま長崎のリーグ戦を占う結果となりそうだ。
(長崎担当 藤原裕久)
2016/07/15 13:26