21日、鳥栖から期限付き移籍で金沢に加入したMF中美慶哉がチームに合流し、軽いランニングなどで調整した。
「金沢はいま苦しい状況で、自分の力を必要としているのが伝わってきて、力になりたかった。試合に出たい気持ちもあった」と移籍の理由を語った中美は、20日のJ2第19節・岡山戦を現地観戦。「金沢は守備からカウンターを狙っていた。(昨季所属した)栃木もそれに近いサッカーだったので、自分が入ったことを想定して見た。うまくやれそうな印象を受けた」。
中美は昨季、栃木で残留争いとJ3降格を味わった。「内容が良いのに勝てない。勝ち癖を忘れ、負け癖が付いてしまう。選手個々はそんなに落ち込んでいなかったが、やっていて勝てる気がしない雰囲気がチーム全体に出てしまう。先制したのに、残り何分というところでやられることもあった。メンタルの部分に左右される」。昨季の経験は現在最下位と苦しむ金沢で生かされるはずだ。
「まず1試合勝ってから、連勝していくと無意識のうちに自信も付いて体が動く。勝ち癖が一番大事。ただ、その1勝、2勝がこういう順位にいると遠かったりもする」と一つ勝つことの難しさを語り、「自信を持ってプレーする」ことを浮上のポイントに挙げた。
中美には金沢の“救世主“となる働きが期待される。「点を取らないとサッカーは勝てないし、自分の得点でチームが勝つことが一番うれしい。得点は常に意識したい」とゴールへの強い意欲を示し、「シーズン残り半分で5ゴール以上」を目標に掲げた。
(金沢担当 野中拓也)
2016/06/22 15:39