5月21日に行われたJ1・1st第13節・G大阪戦(1●3)。2点のビハインドの状況で森保一監督は71分に佐藤寿人を投入してシステムを変更に踏み切った。佐藤と皆川佑介で2トップを形成し、ピーター・ウタカと柴﨑晃誠がシャドーに並ぶ、“2トップ2シャドー”でゴールを奪いにいった。
結果としては、ピーター・ウタカが得点を奪ったが、G大阪にも加点されており、大きな効果を生むことはできなかった。ただ、森保監督は「悪くなかった」と評価している。
守備時のリスクが大きいことも考えると“2トップ2シャドー”のオプションはあくまでスクランブルになったときの使用に限られるが、ミキッチと柏好文のサイドアタックを生かすこと、佐藤と皆川の二人の有能なストライカーを生かす意味でも、面白いオプションになる。「寿人さんと練習から2トップを組むことが多くて、お互いに要求し合って良さを出せるようになってきている」と皆川。J1・1st第14節・福岡戦も浅野拓磨は不在。今後もリオ五輪によって背番号10が不在の試合が多くなることが予想されるだけに、“2トップ2シャドー”の新オプションが今後どうなっていくのか、興味深く見守りたい。
文:寺田 弘幸(広島担当) 写真:六川 則夫
(広島担当 寺田弘幸)
2016/05/26 20:41