大久保嘉人はちょっとのけがならば休むことはない。それは昔からのことで「休むのは嫌いだった」という性格ゆえのこと。確かにこれまでを思い返すと、骨折の疑いがある中でも、スパイクを履くだけで激痛が走るレベルの魚の目が足の指にできていても、試合に出続けていた。それでも、国見高校時代はさすがに練習の辛さゆえに1度でも休んだことがあるのではないか……そう思って本人に聞いてみたが、「1度も休んだことはない」と一蹴される。
その流れで高校時代の辛い練習メニューを聞いたが、やはり出てきたのが国見名物(?)のたぬき山の話題。「たぬき山が12kmくらいあって、それを40分で走れと。ただその12kmを40分以内に走れなかったらもう1回走らなければいけない。でも俺は常に入っていた。あれは間違いなく今に生きている」と振り返った。彼の体の強靭さは高校時代に養われたものだということを、あらためて確信した。
(川崎F担当 竹中玲央奈)
2015/10/02 20:00