新天地での初得点。しかし、笑顔はなかった。
先月31日のJ2第16節・徳島戦(2△2)で同点弾を決めたのは森島康仁。85分に投入され、見事にワンチャンスをモノにした。今季、川崎Fより期限付き移籍加入。この得点が加入後初得点となった。
しかし、試合後、表情を緩めなかった。「ゴール後に喜んでしまった。まだまだです」(同選手)。同点ゴールは89分。残されたわずかな時間で逆転を狙う状況だった。しかし、得点直後、ネットに突き刺さったボールをすぐさま拾いに行かず、感情を表に出してしまった自分が許せなかった。
3日は若手のみの2部練習。主力組は午後のみの調整だったが、自ら志願し、午前練習にも参加。激しい雨の中、シュート練習をこなした。「(加入後初得点が)遅過ぎるという思いがあるし、チームやサポーターのみなさんに申し訳ない」と心境を語る。そして、最後にこう付け加えた。
「それでも、やり続けるだけ」。
徳島戦のゴールは“始まり”に過ぎない——。
そう言わんばかりに、がむしゃらにシュートを打ち込んでいた。
(磐田担当 南間健治)
2015/06/03 21:01