前節(明治安田J2第16節2●3)の東京V戦は3失点と逆転負けを喫した栃木だが、失点シーン以外でファインセーブを連発したGK桜井繁のパフォーマンスは目を見張るものだった。
桜井は「3失点だし、結果が出ていないので」と前置きした上で「今季、久しぶりに試合に出場した当初はまだ変な力が入っていたけれど、いまは自分の感覚も戻ってきて身体もスムーズに動いている」と自身の状態への手ごたえを口にする。
桜井は長年、公式戦出場の機会に恵まれなかった。それでも、常に練習は100%で臨んできた自負があるという。そこに今季は「オフ明けの練習は今までのキャリアでもっとも過酷なレベル」という森下申一GKコーチのメリハリある熱血指導が相まって、35歳のベテランの体が急激に再生しつつあるようだ。
「この年齢でキツい練習ができるのも幸せだし、もう一段階状態が上がるという手ごたえもあるんです」
守護神・桜井の存在感が少しずつ大きくなりつつある。
(栃木担当 鈴木康浩)
2015/06/03 19:15