29日(水)、30日(木)発売のエルゴラ本紙1589号関東版におきまして、制作上の不備により、J2第9節・京都×北九州のマッチレポートが掲載されておりませんでした。深くお詫び申し上げます。ここに全文を掲載いたしますので、ご覧ください。
MATCH REPORT
大黒を外すという決断と抜擢された選手の躍動
普段はクールなバヤリッツァが先制点の際に両拳を突き上げてガッツポーズを見せ、チームメートが次々と抱きついて歓喜の輪を形成。ベンチで吠えた和田監督の姿も含めて、京都にとって先制点がどれだけ重要だったかうかがい知れる光景だった。
前半は両チームともチャンスが少ない展開だったが、京都は43分に石櫃のロングスローを起点に最後はバヤリッツァが左足で蹴り込んで先制点。後半、北九州は点を取りにいくが、自陣で守備を固める京都にカウンターを打ち出せず、遅攻でも効果的な仕掛けができない。逆に京都は守から攻への素早い切り替えから速攻でチャンスを作ると、78分に石櫃のクロスから宮吉が追加点。選手交代も田森の投入を機に5バックに移行して守備を固めるというゲームプランを徹底し、今季初の完封試合を達成した。
連敗中はチャンスで決められず、逆に先制点を奪われてリズムを崩す試合が続いていただけに、冒頭で述べた先制点が持つ意味は大きかった。リードしたことで今季のチームが掲げる堅守速攻スタイルが出しやすくなり、選手も運動量と闘争心を発揮。大黒を外すという和田監督の選手起用も実り、ようやく光明が見えた意義あるホーム初勝利となった。(雨堤 俊祐)
京都・採点寸評(雨堤 俊祐)
GK 33 山田 元気 ミスがあっても、即切り替える精神面は魅力 6.0
DF 2 菅沼 駿哉 時折見せるフィードや縦パスがアクセントに 6.0
DF 3 山口 智 押し込まれても、水際で防いで無失点に貢献 6.0
DF 22 磐瀬 剛 今季初出場にも動じず強心臓で左サイドを防衛 6.5
DF 30 石櫃 洋祐 やはり攻め上がってこそ石櫃。見事なクロス 6.5
MF 5 キム ナミル 引いて守る中、的確な位置取りとカバーリング 6.0
MF 11 伊藤 優汰 フィニッシュは課題も、仕掛けとパスで制圧 6.5
MF 13 宮吉 拓実 チームのために走り切るとは、まさにこのこと 7.0
MF 20 バヤリッツァ 奪って攻めて、攻守にわたる大活躍に先制点 7.0
MF 23 和田 篤紀 初先発で何度か起点となる。先制点にも関与 6.0
FW 17 有田 光希 競り合いや運動量で、前線に新風を吹き込む 6.5
監督 和田 昌裕 エースを外す決断に、起用された若手も応えた 6.5
SUB
DF 24 内田 恭兵 時間短く、評価なし -.-
MF 14 山瀬 功治 カウンターで果敢にしかけ、シュートも意欲的 6.0
MF 19 田森 大己 今季初出場、中盤を締めつつサイドもケアした 6.0
北九州・採点寸評(雨堤 俊祐)
GK 21 鈴木 彩貴 2失点を防げずも、それ以外は及第点の出来 5.5
DF 3 星原 健太 攻め上がったが、宮吉らのマークに苦しんだ 5.0
DF 5 前田 和哉 失点シーンはFWをフリーにしてしまった 5.0
DF 13 多田 高行 攻撃参加とクロスを繰り返すも、守備では劣勢 5.0
DF 23 寺岡 真弘 強さは発揮も、何度か前田との間を使われた 5.0
MF 7 風間 宏希 中盤で効果的な組み立てができなかった 5.0
MF 10 小手川 宏基 自陣で構える京都守備陣を打開できず 5.0
MF 11 井上 翔太 19分に斜めに走り込んで好機も、阻まれる 5.0
MF 17 加藤 弘堅 攻め上がる彼の良さが出ず、パスさばきに終始 5.0
FW 25 小松 塁 序盤は起点となったが、その後は孤立気味 5.5
FW 28 大塚 翔平 ゴールに近い位置での怖さを出せなかった 5.0
監督 柱谷 幸一 シュート3本に終わった攻撃の立て直しが急務 5.0
SUB
MF 18 内藤 洋平 攻撃の中継役になるべく、よく顔を出したが 5.5
FW 9 原 一樹 昨季2戦2発の古巣戦も、今回は抑え込まれた 5.5
FW 14 渡 大生 時間短く、評価なし -.-
(BLOGOLA編集部)
2015/04/29 12:36