関東大学サッカーリーグをもっと知ってもらうために、OB選手が大学時代を振り返る連載企画。2回目の今回は明治大OBの宮阪政樹が大学サッカーを語ってくれた。
■プロフィール
MF 15 宮阪 政樹(みやさか・まさき)
1989年7月15日生まれ、25歳。169cm/68kg。東京都出身。FC東京U-15→FC東京U-18を経て明治大学に入学。3年時に関東大学サッカーリーグ1部で優勝。4年時には明治大とユニバーシアード代表でキャプテンを務める。2012年に山形に加入し、今季は自身初のJ1に挑戦中。
――関東大学リーグでの4年間は、宮阪選手にとってどんな期間でしたか?
「絶対にプロになるんだという気持ちを持って、FC東京のユースチームから大学に入った。ただ、大学はサッカー以外にもいろいろある。勉強もそうだし、部則(部の決まり)や上下関係、寮に入ったりと、いろいろあった4年間だった。僕としては大学で多くの試合を経験できたし、頑張った結果として、天皇杯の試合でプロと対戦できたこともプラスになった(2年時には山形と対戦し3-0で勝利)。ユニバーシアード代表の主将として世界と戦ったのもとてもいい経験だった(2011年・ユニバーシアード深セン大会優勝)」
――明治大のサッカー部はプロを目指している人が集まる場所というイメージがあります。
「でも、明治大はまずそこじゃなくて、一人間として人間性を磨くところ。それは神川さん(神川明彦サッカー部総監督)の理念だし、明治大としての理念でもある」
――それも踏まえて明治大を選んだのですか?
「早い段階で明治大から声をかけてもらって、プロに行けないとなった時点で『明治大に行きます』と回答をしていた。明治大がどんなところかというのはそのあとから知った。でも結果的に自分に合っていたと思う」
――大学サッカーでプレーしたことで得たものはありましたか?
「1年の開幕戦はCBで出場した。2年からはボランチで、3年もボランチだった。4年のときもボランチだったが、トップ下やFW、SB、いろいろなポジションをやった。4年のときはキャプテンをやっていたけど、試合に出られない時期もあり、考えるところはあった。夢を追いかけるのも大事だけど、自分で現実を見定めたほうがいいと思うこともある。そうやって自分でも判断しないといけなかったから、そういう意味でもいろいろ成長できる4年間だったと思う」
――いま関東大学リーグで頑張っている選手に向けてメッセージをお願いします。
「大学サッカーから先の道は、自分で決めてほしいということ。試合に出られている人は夢を追いかけるのも大事だけど、現実を見定めて就職活動をする人もいる。大学4年間、この関東大学サッカーリーグを通していろいろな人と出会うだろうし、サッカーを通じて人間形成もできると思う。それを自分の将来につなげるために頑張ってほしい。プロになる人はもちろん、企業に勤める人もそう。大学サッカーというのは人間的にも成長できるところだと思うので、それを自分でどう客観視するかが大事。先輩の話を聞くのもそうだし、後輩でもしっかりしている人はいる。指導者、大会を運営してくれている学連のスタッフたちも同じ。そういう人たちを大事にして、それぞれの学年で1年1年を大事に送ってほしい」
4月11日(土)、12日(日)は関東大学サッカーリーグの第2節。詳しくは(一財)関東大学サッカー連盟オフィシャルサイトへ!
聞き手:山形担当・佐藤 円
(BLOGOLA編集部)
2015/04/08 12:56