前節の岐阜戦(2○0)で先制点を奪った佐藤和弘。この先制ゴールにはいくつかの意味がある。
まず、チーム待望の“流れの中から”の初得点となった。「自分で運んで抜け出したときに打つしかないと思った」(佐藤)。また、彼自身にとっても明治安田J2初ゴールとなる。そして、そのゴールを自らの故郷である岐阜県で決めてみせた。
先週の練習取材の際、佐藤は凱旋弾への想いを「頑張っている姿を見せてゴールで恩返ししたい」と口にしていた。ただし、「全然チームに貢献できていない。この3試合はもどかしくて、自分の中では満足していない」という前置きあっての言葉だった。
より強い気持ちで挑んだ岐阜戦。まさに値千金の一振りで、たくさんの人に歓喜と感謝を届けてみせた。それでも今節・愛媛戦については「いかに金沢のために走れるかだと思っています」と、すでに気持ちは切り替わっている。
現代サッカーにおいて10番に求められるモノは多い。金沢の10番は、そんな“熱い気持ち”も兼ね備えている。
(金沢担当 野中拓也)
2015/03/31 07:00