小手川宏基のプレーを見て、いつも感心するのが『力み』がないことだ。「これはチャンスだゾ」と思うと、シュートを打つ瞬間やクロスを上げる瞬間にどうしても体に力が入りキックの精度を欠いてしまう。ところが、小手川はそんなときでもインパクトの瞬間にフッと力を抜く術を持っている。その極意を聞こうと話を振ると、いかにも、と思える答え。
「そこに至る段階でめいっぱい走っちゃってるんで、もう疲れて力が入らないだけですよ」
うまくはぐらかされた気がするのだが、もしその極意があって、それを小手川から聞かされたとしても真似ることは難しいのだと思う。それが才能というものだろう。
時に、小手川の力みなきプレーの代表が昨季ホームでの群馬戦(2○1)のロングループによる見事なゴールではないか。それは第14節にしての自身シーズン初ゴールでもあった。
さてさて、今節は同じ群馬戦。コテの今季初ゴール、期待して良いでしょ?
(北九州担当 島田徹)
2015/03/26 15:08