注目の東福岡。縦に速い今年の静学も面白い存在
優勝候補の本命・東福岡(福岡)が、開幕戦でいきなり登場する。中盤でパスをさばき、左右両足からの正確なシュートで得点を奪える中島賢星(横浜FM内定)、強じんな肉体と鋭い技巧でサイドを破る増山朝陽(神戸内定)の二人は、特に注目すべき選手だ。ただし、初戦は”アウェイ戦”となる。都立三鷹(東京B)は、初出場の第86回大会で8強入りした都のシンデレラチーム。当時、駒沢を白一色に染め上げた大応援団は躍進の大きな原動力となっていた。初戦は波乱が起きやすく、特に開幕戦は要注意だ。
その他を見ると、幅を使った攻撃を展開する佐賀東(佐賀)、粘りが身上の遠野(岩手)が割って入る可能性もあるが「どこが東福岡を止めるのか」という意味では、静岡学園(静岡)が面白い存在だ。例年よりも縦に早く仕掛ける攻撃は迫力抜群。川口修監督は「すごいドリブラーがいるけど、今のスタイルでは合わない。でも、東福岡と対戦することになったら出すかもしれない」と秘密兵器の存在を示唆しており、実現すれば見逃せない一戦となる。
反対のヤマは、実力伯仲の好カードがそろう。日大藤沢(神奈川)はセットプレーに注目。県予選ではDF小野寺健也が頭だけで6点を奪って得点王となった。徳島市立(徳島)の組織力を破るか見ものだ。旧校名の多々良学園時代に4強進出した高川学園(山口)は実績面でリード。サイド攻撃が売りの都市大塩尻(長野)を破り、再び劇的な勝ち上がりを見せるか。宇治山田商(三重)は初出場だが、前回4強の四日市中央工を倒した力は侮れない。対する開志学園(新潟)は、抽選に臨んだ主将のMF伊東大貴が三重県出身。「自分がなぜ新潟へ行ったのか、その意味を証明できる機会」と、県内では無名の存在から他県のサッカー専門校をけん引する中心選手へと成長した3年間の思いをぶつける。(平野貴也)
注目選手
・静岡学園3年 MF 10 名古新太郎
静学のエース。中央でアクセントを。
サッカー王国の中でも個人技に強いこだわりを持つ静岡学園のエース。負傷明けだった県予選決勝は途中出場ながら、巧みなドリブルで実力の違いを見せた。中央で攻撃にアクセントを付け、今季の特徴である両ワイドの高速アタックをさらに生かす存在となる。
・日大藤沢3年 MF 10 田場ディエゴ
フットサル仕込みのドリブル
日系ペルー人の両親を持つ天才ドリブラー。マラドーナに由来する「ディエゴ」の名は父が付けた。「誰にも教わっていない」ドリブルは、幼少期に参加した多国籍グループのフットサルで磨かれたもの。県予選は途中出場だったが、全国では先発起用もあり得る。
第93回全国高校サッカー地区大会決勝を一挙放送中
日テレG+では、全地区の決勝戦48試合を完全放送!
放送スケジュールは以下の通り。
12月10日(水)
10:00〜13:30 「兵庫」三田学園×滝川第二 「岡山」作陽×玉野光南
14:00〜17:30 「高知」高知商×明徳義塾 「栃木」矢板中央×佐野日大
12月11日(木)
10:00〜13:30 「東京A」三鷹×堀越 「東京B」國學院久我山×実践学園
14:00〜17:30 「新潟」開志JSC×加茂暁星 「静岡」藤枝東×静岡学園
12月12日(金)
10:00〜13:30 「愛知」東邦×中京大中京 「岐阜」帝京大可児×岐阜工
14:00〜17:30 「三重」宇治山田商×四日市中央工 「滋賀」野洲×草津東
12月14日(日)
10:00〜13:30 「京都」京都橘×立命館宇治 「奈良」郡山×五條
12月16日(火)
10:00〜13:30 「大阪」履正社×阪南大高 「島根」立正大淞南×大社
14:00〜17:30 「佐賀」佐賀東×佐賀学園 「熊本」東海大星翔×秀岳館
詳細情報は日テレG+公式サイトへ
(BLOGOLA編集部)
2014/12/10 17:43