前節の富山戦(第39節/0●1)を誰よりも複雑な心境で見詰めていたのは、富山から期限付き移籍で加入した西川優大だろう。
前節は契約の関係で出場停止。当日は現地に行けず、自宅でテレビ観戦したそうだ。試合中に降格争いの対象となる21位・讃岐の結果がテレビから伝わってきたことで、「より複雑になった。栃木が勝つかドローならば、言い方はへんだけど仕方がなかったかなとなる。でも、相手(讃岐)の結果で決まってしまったのでやるせなかった」。
所属元のJ3降格。元チームメートとは「連絡が取れなかった」。口にする言葉を探りながら取材に応じた西川は、「タラレバになるけど、前半戦で結果が出ていれば」と自分を責めた。もっとできたはず。もっと…。そんな思いを抱えながら「栃木戦では富山らしさが出せていた」と、最後の最後に意地を見せた仲間を誇らしく感じた。次は、自分が。いま現在所属している栃木のために、残り3試合を粉骨砕身の決意で戦い抜く。
(栃木担当 大塚秀毅)
2014/11/07 16:24