今季新体制発表会見の自己紹介で「僕の中のリトル増田が大分でプレーしたいと言ったので」と言い放ち、報道陣の心を鷲掴みにした増田繁人。昇格争いで緊迫した日々に、声を出して練習中の雰囲気をアゲている。
流経大柏高3年次、主将としてチームを率い選手権ベスト4入り。「みんな我が強くて衝突しまくり。僕がなだめても反抗してくるし、マジでキャプテン辞めたいと思った」と笑って当時を振り返る。初戦で負傷したメンバーが入院先から激励のメールを送ってきたときには、全員を集め号泣して勝利を誓い合った。だが、その増田自身が、準決勝前日の練習で足首を痛め、肝心の国立競技場に立てずじまい。「悔しくて3日間引きずりました」。
「今季はなかなか出場できずフラストレーションを溜めていたけど、声を出すことでチームの役に立てるし、それで自分もポジティブになれる」
少年時代から打たれ強かったサッカー半生。ピッチに立つ機会をつねに狙いながら、縁の下でも勝利を支える。
(大分担当 ひぐらしひなつ)
2014/10/29 16:49