20日に行われた天皇杯3回戦で川崎Fを敗り、16強へと駒を進めた愛媛。連敗していたリーグ戦の悪い流れを払拭したのは、それまでベンチを温めていたサブメンバーだ。前節・松本戦からスタメン11人全員を変更する完全ターンオーバーで臨んだが、石丸清隆監督は決してBチーム的な位置づけではなく「活性化するためのメンバー変更」だったと明かす。
その空気はもちろん選手たちも感じており、「勝つ意識も高かった。それは選手たちに浸透し、プレーにも良い反応が出ていた」と石丸監督。高いモチベーションとファイティングスピリットが川崎F撃破の“ジャイアントキリング”へとつながった勝利により、一転して風の流れは逆風から順風へ変わろうとしている。
渡辺亮太は「これからはサブ組だった自分たちも戦えるということがわかってもらえたはずだし、チャンスはある」と話し、ここまで主力として24試合に出場している河原和寿は「僕に代わって出た(表原)玄太が(天皇杯・川崎F戦で)決勝点を取ったことには自分も刺激を受けている。僕が試合に出続けるには結果を出し続けないといけない」と危機感を露わにした。川崎F戦の勝利は、天皇杯を勝ち上がっただけでなく、チーム内に大きな副産物をもたらしている。
(愛媛担当 松本隆志)
2014/08/22 18:30