11月24日は、仙台にとってはつらい1日となりました。試合に向かうまでの準備期間では落ちついていた雰囲気が感じられたのですが、試合当日のピッチ上では「いつもできていたこと」ができないチームの姿がありました。記事は技術的なことを中心に執筆いたしましたが、心理的な部分も含めて、これから上位争いを続けられるチームに成長していくことを期待し、これからもこのチームを追っていきたいと感じています。
広島の関係者の皆さん、優勝おめでとうございます。Jリーグが誕生して20年目、地方都市のクラブがスタイルを追求する中で優勝を達成したことは大きな意義があると思います。そして、そのクラブと、同じ地方都市で発展途上の仙台が優勝争いを続けられたことの意義も大きいでしょう。今シーズンの残り時間も、私もしっかり自分の担当チームを中心にピッチ内外の出来事を伝えていきたいと、あらためて思わされた第33節でした。
最後に、Jリーグを愛する皆さんへ。試合の中で判定に異議があるなら判定について、ラフプレーが起こったというならラフプレーについて、それぞれ議論は必要だと思います。ただし、ピッチ上の事象をダシにして東日本大震災の被災者を侮辱するようなことは決して許されるものではありません。もちろん、各チームのサポーターをはじめとした関係者の方々から、今も継続した支援を被災地ではいただいています。良識ある方々がほとんどだと思っています。
しかし、被災地に暮らす1人の人間として、たとえインターネット上が主な場所であったとしても、今は心ない言葉が聞こえてくる悲しい事態が起きていると感じています。Jリーグが、差別的言動を決して許さない場であることを願っています。
(仙台担当 板垣晴朗)
2012/11/27 12:51