渡部博文は今季、チームがシステムを3バックに固定するとスタメンに定着。J1第5節から第17節まではすべての試合で90分間フル出場し、守備はもちろん長身を生かしたセットプレーの得点源としても、チームに貢献してきた。
しかし、中断明けの第16節、第17節は守備が崩壊。2試合で計8失点を喫し、連敗してしまう。しかも、第17節の清水戦(0●3)では自らのミスから2点を失った。そして、続く第18節の川崎F戦では先発の座から転落。中3日で迎えたスルガ銀行チャンピオンシップのラヌス戦も含めてベンチから試合を見ることとなり、逆にチームは2試合を連勝した。
渡部は「僕が代えられた意味やミスを犯したことは、すべて受け入れなきゃいけない」としつつも、「マイナスのイメージよりもいまの[5-4-1]というフォーメーションで、いかに自分が入ったときにイメージ通りの動きができることが、すごく大事だと思う」と話す。
そして、ラヌス戦では、後半のロスタイムからではあるが出場機会を獲得。それは、戦術的な意味ももちろんあるだろうが、ネルシーニョ監督からの渡部へのメッセージでもあったはずである。
「また僕がイチからやり始める第一歩、一歩前進できたかなと。ボールは触っていないが、使ってもらった1分、2分というのが、僕の中ではすごく大きかった。それを前向きに捉える必要もあるだろうし、それに応える仕事、役割をこなしていかないといけないというのは、すごく強く感じた」
(柏担当 石原 遼一)
2014/08/08 11:27