FC東京の頼れる男がようやく小平グラウンドのピッチに帰ってきました。「ニューがニュー(新しく)になって帰ってきた(笑)」。ランコ・ポポヴィッチ監督が絶品!? のジョークを飛ばして復帰を歓迎した選手の名は、羽生直剛選手です。
21日の練習では、「最初はアップだけの予定だった」(ポポヴィッチ監督)、「全部のメニューをやる気はなかった」(羽生選手)とのことでしたが、二人で相談しながら練習を進めていった結果、「最後までこなしてしまったよ」(ポポヴィッチ監督)。
もちろん、約3カ月もけがで離脱していたとあっては、まだ完全復活とはいかないようで、「患部は問題なかったけど、ほかのところが疲れてくるし自分に期待し過ぎないようにはしている。ゆっくりやりたい。イメージとしては来週ぐらいからガッツリ入って、そこから判断してもらう感じ。最初は楽しいから気持ちよくできるかもしれないけど、そこから一度疲れとかも出てきて、動けなくなったり、キツくなったりすると思う。そこまでを想定してしている」(羽生選手)とのこと。
ただ、やはりチームの雰囲気を明るくできる羽生選手の存在意義は大きく、ポポヴィッチ監督も大きな期待を寄せています。
「(チームの雰囲気は)彼がいるといないでは全然違う。彼は明るい性格だ。また、私がはじめから言っていることだが、サッカーで一番大事なのは頭、インテリジェンスだ。シーズンスタート当初はいい内容で結果を残してきた。いまはなかなか結果が付いてこない時期になっているが、そういうときこそ、もっともっと頭を使わないといけない。そこで過度に自信をなくしてしまったり、過度に結果に対して敏感になってしまうと、それが自分たちのプレッシャーになって苦しんでしまう。そういう面でもニューは、苦しいときほど笑顔で明るく、ポジティブに自信を持ってやってくれる。明るくてチームに勢いをもたらす。チームの雰囲気をよくしてくれる選手だ」
試合への復帰はまだ先かもしれませんが、小平グラウンドでは羽生選手の“笑顔”がようやく戻ってきました。
(FC東京担当 泰良和彦)
2012/08/22 15:25