「なんでもできる。なんでもできるぞ!」。城福浩監督の不思議な掛け声が、ベンチから何度も聞こえてきた。19日のSC相模原戦は練習場で行われ、私の取材位置はベンチのすぐ後ろ。監督の声がよく耳に入る場所だった。
「なんでもできる」という声が飛ぶのは、選手がサイドのスペースでボールを持ち、ハーフラインを越えたあたりにいるときが多い。
城福監督に“呪文”の意味を聞いてみると…。「アイディアのあるチームになる」「(周りが)アイディアを出すためにポジションを取る」という意図のこもった言葉なのだという。
強力なクロスを持つ水野晃樹が復帰したことで、外に人数を掛けてつなぎ倒す、中に人数を掛けて合わせるという二つのオプションがチームに生まれた。周りの選手が連動して選択肢を広げ、ボールを持つ選手は得点につながるルートを見つける。そういう基盤づくりが、中断明けに向けて進んでいる。試合は甲府が3-0で勝利した。
甲府の選手名鑑(クラブ公式サイト)
(甲府担当 大島和人)
2013/06/19 18:54