21日に開催した甲府戦にて、「Jリーグで初めての試みだと思う」と担当者が語る、車いすの子どもが参加してのエスコートキッズを実施した。
これは東京Vが昨季より味の素スタジアムでのホームゲームで実施している、「Green Heart Room」の一環。「可能な限り、あらゆる障がいのある方をお迎えする」というコンセプトのもと、部屋をカスタマイズし、自宅のリビングのようにリラックスした状態で観戦してもらおうという企画だ。甲府戦では、両チームが普及活動で訪問するホームタウンの支援学校から抽選で選ばれたお子さんが、ともにエスコートキッズとなって選手とともに入場した。
先頭でプラカードをもって入場したのが藤好伸明さん、そして梶川諒太ゲームキャプテンとともにゆっくりとピッチに入ったのが車いすに乗った藤好正明さん。二人は双子の兄弟だ。味の素スタジアムが天然芝部分との段差をスロープ状にするなどの計らいもあり、ピッチへの入場、記念撮影も滞りなく行われた。「すごく優しかった」。正明さんも梶川らの優しい声掛けに感動した様子。
試合中は「Green Heart Room」で家族とともに観戦した。名前入りの特別ユニフォームを準備されたことなどもあり、すっかり東京Vのとりことなった藤好伸明さんと正明さん。ご両親も「こういった活動が世の中に広がってほしい。味スタはバリアフリーが整っていると書いてあったが、実際にそうだった。障がいのある人にもっと来てほしいと感じた」と感想を語った。
試合後には、二人がファンになった佐藤凌我、梶川の両名が二人と触れ合い、コミュニケーションをとった。「また試合を観に行きたい。サッカーをやりたくなった」とお二人。地域貢献活動やSDGsの取り組みを積極的に行う東京Vによる今回のイベントは、成功裏に終わった。
(東京V担当 田中直希)
2022/08/24 20:04