今年創設30周年を迎える鹿島アントラーズが、
クラブ初となるスマートフォン用のアプリサービスを開始した。
https://www.antlers.co.jp/news/club_info/82366
アプリ内には『JリーグID』でログインができ、オリジナルコンテンツやさまざまな特典などが楽しめる。
19年にフリマアプリを運営するメルカリが筆頭株主になって以降、
デジタルコンテンツを促進する鹿島が打ち出した、新たな施策。その中身を紹介する。
試合を楽しむためのコンテンツが目白押し
アプリ限定で練習動画も配信
ここ最近、アプリサービスを展開するJクラブが増えつつあるが、多岐のサービスを網羅するところが多い。鹿島の場合、初期段階として試合観戦にまつわるコンテンツに絞って展開しているところが特徴だ。
「試合こそがクラブが提供できる最大の魅力や価値であり、ファン・サポーターと感情を共有できる時間です。試合観戦体験の充実をまずは図りたいと思いました」とマーケティンググループ コンシューマーチームの深見和樹氏は語る。
プッシュ通知による情報発信や、チケットのスムーズな購入導線などアプリならではの機能を搭載する一方、“試合を存分に楽しむ”ための体験型コンテンツも目白押しだ。試合前の選手インタビューや注目選手コラムから始まり、試合直後には選手の音声コメントをアプリ限定で配信。さらにマッチレビューやハイライト映像と、あらゆる角度から試合を堪能できる。
さらに、シーズン開幕後はSNS等を含め発信してこなかった練習動画が、このアプリ内で配信されることに。「練習動画はアプリのオリジナルサービスです。コロナ禍で現在ファン・サポーターの方々が練習見学できない日々の中で、多くのご要望をいただきました。手軽にチームの状況を知っていただくツールにしていただきたいです」と広報チームの松本隆吾氏は話す。
さまざまなサービスをここに集約
地域経済の活力にもつなげていく
これまでクラブのHPやSNSから分散的に情報発信されてきたが、サービスが一つに集約されたアプリへの反応は「想定より良い反響をいただいています」(深見氏)と上々だ。ローンチキャンペーンの際に展開されたアンケートで、「今後どんな機能がほしいか?」という問いかけに対しすでに7,000件を超える回答が集まっているという。
「このアプリのコンセプトは、“ファン・サポーターの方々と一緒に作り上げていく”というものです。最初のフェーズとして試合観戦にフォーカスしたサービスですが、アントラーズファミリーの皆さんの声をコンテンツに反映させて、みんなで育てていきたいと思っています」(マーケティンググループ コンシューマーチーム・内藤悠史氏)。
茨城県外からの観戦者への訴求力を高める上でも、新たな可能性を持つ。
「全国各地のサポーターの方々に支えていただいているのがアントラーズです。観戦はもちろん、カシマスタジアムへの移動を含めた試合前後の時間に、鹿嶋市をはじめとするホームタウンの魅力をより感じていただけるよう、アプリを活用しサポーターにたくさんのタッチポイントを作っていきたいです」と内藤氏。また、深見氏も近い将来に向けたプランを語る。「例えばアプリの位置情報を使って鹿島神宮などの名所や飲食店に行っていただき、そこで得たポイントをまたアプリ内で利用できる機能は面白そうです。地域の企業や自治体といったステークホルダーの方々と連動したサービスのもと、ホームタウンを皆さんに回遊していただければ観戦者の方々の楽しみにも、地域経済の活力にもつながります」。
鹿島がスタートした新施策。デジタルの力を生かしたファン・サポーターの拡大と地域創生の実現が、クラブの理想像だ。
30周年記念。ブラジルへの敬意を込めた“レア”な3RDユニフォームを発表
鹿島は29日、2021年シーズンの3RDユニフォームデザインを発表。クラブのレジェンドであるジーコTDはじめ、クラブ史に名を刻む歴代ブラジル人選手からインスピレーションを得た「王国」のクラシックなカラーリングというレアなデザイン。クラブ公式ツイッターで発表されると、ファンからは好評の声が続々と上がった。
クラブ創設30周年のアニバーサリーイヤーにふさわしいこの3RDユニフォームは6月20日(日)のJ1第18節・仙台戦にてカシマスタジアム引換での先行販売を予定。ジーコTDのサイン入りや、VIEW BOXとのセットといった限定企画チケットも販売される。なおチームは6月23日(水)のJ1第19節・大分戦で着用予定となっている。詳しくはクラブのオフィシャルサイト(https://www.antlers.co.jp/news/club_info/82896)まで。
(BLOGOLA編集部)
2021/06/01 11:46