2日にニッパツ三ツ沢球技場でJ1参入プレーオフ2回戦を横浜FCと戦う東京V。ロティーナ監督が大一番を迎える心境と監督の仕事について語った。
1回戦は大宮を相手に0-0のまま推移。6位通過した東京Vはレギュレーション上、引き分けすなわち敗退だった。その上、内田達也が退場となってしまったが、平のゴールと巧みな布陣変更で逃げ切った。
横浜FC戦も東京Vにとって相手にアドバンテージがある戦いになるが、「いい感触を持っている」とロティーナ師は語る。昨年からチームを率いて継続したベースに、今季は新戦力を加えて戦術を積み上げてきた自信がある。万全のスカウティングで相手の特徴や弱点を落とし込み、「選手たちは自分がすべきことを分かっている」状態でピッチに送り出すことだろう。
そこでミステルに聞いてみた。「キックオフの笛が鳴る前に、監督の仕事というのはどれくらい終わっているのか?」と。師、答えていわく「それは試合によって変わる」。「ベンチによるシステム変更、選手交代がより重要性を持つ試合もあれば、それほど重要性を持たない試合もある。監督の介入がより必要な試合もあれば、必要でない試合もある」と。
監督の仕事はさまざまな職業にたとえられる。ギャンブラーのように勝負強い監督もいれば、魔術師のように采配で局面をひっくり返すのが得意な監督もいる。選手を奮い立たせモチベーションを高めるアジテーターもいる。ロティーナ師自身はどうか? 「それもやはり状況による」というのがその答えだ。
「もしかしたら消防士のように、急いで火を消さなければいけないときもある(笑)。医者にならなければならないときもある。よくない状況のチームを回復させる必要があるから。選手たちをモチベートするために心理学者になる必要もあるだろう」
さまざまな顔を並べたあと、最後にミステルは言った。
「最終的にはほかの仕事、リーダーの立場の人たちと同じ。たくさんのことを把握して扱っていく必要がある。そして決断する。毎週毎週、または毎日毎日、決断の連続だと思っている」
前線にケガ人続出、リーグ戦41試合に出場してきた守備の要の出場停止。そして引き分けでも敗退のディスアドバンテージ。果たしてロティーナ師はどんな顔を見せるのか。起用と采配が注目される。
(東京V担当 芥川和久)
2018/12/01 19:43