榎本哲也、福島春樹、榎本哲也、福島春樹、榎本哲也。これは、浦和の直近リーグ戦5試合におけるサブGKの人選だ。10月24日に行われた天皇杯準々決勝・鳥栖戦(2試合前)を加えると榎本哲也、福島春樹、榎本哲也、福島春樹、福島春樹、榎本哲也となる。
このチョイスに意図はあるのか。交互になっているのは偶然の産物か。7日、土田尚史GKコーチに直撃した。
「いま、二人のコンディションはいい。岩舘(直)も含めて、みんなが試合に出られる状態にある。それぞれに良い部分もある。春樹には経験を積んでほしいし、テツ(榎本)は安定感がある。発言や準備のところはみんなも見ている。その点、テツは素晴らしい。あとは、みんながモチベーション高くやってほしいという意図もある」
甲乙つけがたし。今季の公式戦出場時に好パフォーマンスを見せており、またムードメーカーでもある福島と、度重なる負傷から復帰してコンディションを上げて争いに加わったベテランの榎本。それに、同じく負傷明けから状態を戻してきた岩舘も控える。2ndGKがいい意味で定まっていないのは、西川周作も含めたGK陣の争いが激しくなっている証明とも言えるだろう。
土田GKコーチが話すように、サブGKという立場は「試合に出ない確率が高いわけで大変な位置」だ。その状況下でも、福島は「今季は起きることすべてを前向きにとらえるって決めたんです」と気持ちを整え、榎本も「実戦感覚にはあまりこだわらない。パッとできるほうだと思っている。試合勘は、失敗したときの言い訳」と話して頼もしい。
浦和GK陣は高い意識で、迎えたシーズンの最終局面に臨んでいる。
(浦和担当 田中直希)
2018/11/08 17:43