16日、鳥栖は鳥栖市内のクラブハウスで島屋八徳の加入会見を行った。
Jリーグは17日に第2登録期間が終了となる。締め切り間近のタイミングで徳島からの加入が発表された島屋。本人にとっては12年、JFLからスタートし、足掛け7年でついにJ1の舞台にたどり着いた。
「今年の夏はJ1からの引き抜きのオファーというのがたくさんあって、J2で一緒に戦った選手たちがJ1でプレーしているというのはすごく刺激になっていました。徳島のJ1昇格という目標を最後まで果たせなかったのは徳島のサポーターの方々には申し訳なく思っています。ただ、自分の夢に向かって鳥栖でJ1に残留して結果を残すことが、そういった方々への恩返しになると信じて頑張ります」
徳島で一緒にプレーした山﨑凌吾(湘南)や大崎玲央(神戸)といった選手たちがJ1へと舞台を移し、活躍する姿は刺激になったようで、来年1月で30歳を迎えるタイミングで鳥栖から来たオファーに強く心が動かされた。シーズン途中での移籍に徳島のサポーターへの申し訳なさもにじませながら、「自分の夢」と表現した日本最高峰のステージへの憧憬が移籍決断の大きな理由となった。
マッシモ・フィッカデンティ監督も島屋について「彼は瞬発力や素早いスピードを持っている選手です。それはこれまでのチームになかった特長だと思います。戦術的なオプションが増える」と期待を寄せている。
「僕はJFLからキャリアをスタートさせて、(社会人として)キヤノンの一眼レフをライン作業で作っていたので、ピンセットの使い方は誰にも負けません(笑)」と会見では本人の「鉄板」という得意のあいさつで記者陣を笑わせるなど、ムードメーカーの一面を早速のぞかせた。
「(フェルナンド・)トーレス選手も世界のトップでやってこられた人ですし、(金崎)夢生も日本を代表するFWとして結果も残してきている。そういった実力のある選手たちと高いレベルでやれるというのはすごく楽しみ」
本人が得意というトップ下のポジションで強力2トップを操り、ゴールを生み出せればサポーターの心もしっかりつかめるはず。JFLから這い上がってきた苦労人がワールドクラスの2トップを生かす場面に期待したい。
(鳥栖担当 杉山文宣)
2018/08/16 18:46