徳永悠平が初めて敵として味スタのピッチに立つ。
特別指定だった03年から昨季まで長年にわたって青赤のユニフォームを身にまとい、味スタのピッチで戦ってきた徳永悠平。今季、長崎に移籍した徳永にとって27日に行われるFC東京戦は初めて立場を変えて味スタのピッチに立つことになる。豊富な経験をもつ徳永でも初めての経験となるだけに、「プロになって初めてアウェイで味スタで戦うわけですけど、あまりそういう感覚がないのでどういう気持ちになるかはちょっと分からない」とまだ実感が湧いていない様子だった。
しかし、その心情の背景には未体験だからというだけではなく、いまは長崎の一員という強い責任感がある。チームは現在、中断期間を挟んで3連敗中。順位も降格圏のわずか一つ上の15位という状況ということもあり、「(古巣戦だと意識している)余裕がない」というのが素直な気持ちだと話す。「個人的な感情は置いておいて、とにかくいま、チームでどうやって勝点1、勝点3をとるかというのを意識している」。徳永の頭にあるのはとにかく苦しい状況にあるチームをどう立て直すかということばかりなのだ。
とはいえ、長崎での試合の際にも多くの声援と拍手をくれたFC東京サポーターの前で再び、プレーする貴重な機会でもある。「本当に長い間、応援してもらったし、一緒に戦ってもらった。今度は敵としてプレーするわけですけど、自分たちは勝点をとりにいかないといけない状況。必死にやる姿勢を見てもらって何かしらを感じとってもらえればいい」と話した。徳永が青赤のユニフォームで常に見せてきた全力でプレーする姿は立場を変えて、また味スタのピッチで間違いなく見られるだろう。
「強い気持ちをもって挑みたい」。徳永が長崎の勝利のために青赤に対峙する。
(長崎担当 杉山文宣)
2018/07/24 17:56