J2は今週末でリーグ戦の半分を消化し、折り返しを迎える。今季、市立船橋高から千葉に入団したDF杉山弾斗はプロの世界に飛び込んで半年近くたったいま、立場をどう捉えて日々を送っているのか。率直に心境を語ってもらった。
「サッカー選手、やってるなぁって感じです。だいぶ慣れてきましたし、サッカーの課題はめちゃくちゃありますが、生活面では特に問題ないです」
少し間を置いたあと、落ち着いた表情で言葉を紡ぐ。その『サッカーの課題』について尋ねると、「プレースピードには慣れてきた部分はありますが、どれだけ落ち着いてプレーできるか。自分の良さは前を塞ぎこむ守備だったり、(ボールを)前に当てて追い越していくところ。もっとそこを出していきたいですね」と冷静に自身を分析する。
杉山は第4節・徳島戦に途中出場してプロデビューを飾ると、翌々節からの2試合に先発出場。順調な滑り出しに見えたが、その後は出場機会がない。プロの洗礼を浴びている真っただ中だが、「サッカー選手をしていなかったら、こうゆう機会もない。これだけ出られない期間があるのはプロの世界にいる証拠。悲観することもないし、焦ってもいないです」と前向きに捉える。
ただ単に「焦っていない」わけではない。そこには明確な意志が宿る。
「もちろんサッカー選手である以上、試合に出ないと何の意味もない。『早く出ないといけない』と気負う必要はないですが、出ないことがいいことでもない。そのバランスというか、出られていない中で焦るよりかは、その先を見ていろいろやることが大事なんじゃないかと思っています」
コメント一つひとつをとっても、しっかりと地に足をつけている印象が強い高卒ルーキー。急がば回れー。その諺が示す意味を心の底に落とし込み、実践している19歳である。
(千葉担当 大林洋平)
2018/06/28 17:10