MF中川寛斗が、憧れのMFアンドレス・イニエスタとの対戦を熱望した。
「(イニエスタのすごさは)計り知れないですよ…(笑)。研究したからこそ『すごい』としか言いようがない。敵う・敵わないの問題ではなかったですね」
出会いは中学3年生のときだった。当時指導を受けていた吉田達磨氏から「プレーの参考に」と渡されたDVDで、多くの選手の中からイニエスタに“一目惚れ”。そこからはスペイン代表MFを研究する日々が続いた。
「(参考にしていたのは)ポジショニングですね。ボールがどこにあるときにどういう動きをして、どういう体の向きをしているとか、そういう部分をずっと研究していました。ボールタッチとかはもちろんうまいけど、それを学ぼうとしてもうまくならないというか、マネに終わってしまう。そこで『自分につながるのは何だろう?』と考えたときに、つながるのがポジショニングだったので、体の向きや体の使い方を自分で見つけて自分のものにしていましたね」
そんなお手本にしてきた選手のJリーグ入りという報道が出ると、中川寛は「『本当にくるの?』といろいろな人に確認」。いざ神戸加入が決定すると「『え~』ってなって、まずはすぐにユニフォームが欲しいなと思った」と笑う。そして、Jリーグでは異例なことでもあるシーズン中の背番号変更についても、「いいでしょ。誰も何も文句を言えないでしょ(笑)」と賛成した。
柏は7月28日にアウェイで第18節・神戸戦が控えているが、ロシアW杯の結果やイニエスタのコンディション次第では、この試合で対戦できるかは微妙なところ。それでも中川は「彼のプレーを見て、僕は今まで勝手にやってきたので試合するのは楽しみ」と同じピッチに立つことを熱望する。
「ピッチに入ったら誰がどうとかは別に変わらない」と言いながらも「ピッチに入る前までは興奮していると思う」とも話した中川寛。ユニフォーム交換について「すぐにいきますよ。イニエスタも18枚ぐらい用意しているんじゃないですか、全員きてもいいように(笑)。もらったら家宝ですね」と笑顔で話す姿は、まるでサッカー少年のようだった。
(柏担当 須賀大輔)
2018/05/29 19:43