山形の高木利弥は今季ここまでJ2リーグ戦32試合に出場し、あと1試合で昨季の出場試合数に並ぶ。
出場試合数は、山形に正式加入した15年にJ1で20試合、昨季はJ2で33試合と着実に伸ばしてきたが、昨季は25試合だった先発出場数が今季はすでに31試合。第7節以降は連続での先発出場を続けており、今節も先発すれば連続30試合目。チーム内でこれだけ途切れずに先発出場を続けているのは、開幕から出続けているGK児玉剛ら数人のみだ。
今季は開幕戦はベンチメンバー外だった。転機となったのは第7節・大分戦。最終ラインに負傷者が相次ぎ、[3-4-2-1]のCBとして起用されると、得意ではなかった守備で試合ごとに成長してレギュラーに定着。第22節・山口戦ではシャドーで先発起用されるなど、高い身体能力を生かしたポリバレントな一面も見せ、その後、チームが4バックに移行してからは左SBとして出場を続けている。今季、チームでもっとも成長した選手と言っても過言ではない。
前節は父・高木琢也監督が率いる長崎との試合で強いプレッシャーを受けるなど、好調の試合ばかりではない。それでも出場し続けていることを、高木自身は「調子の良い悪いなど、誰にもそういう時期はあると思うけど、そういう時期でも使ってもらっているので、しっかりどんなときでも結果を残さないといけないと思っている」と話し、「目の前の試合で勝ち点3を取ることだけを考えてやっているので、自分のことよりはチームが勝つために何をしないといけないかということを考えてやっている」と、J1昇格プレーオフ進出の可能性が残るチームのために全力を注いでいる。
高木の能力を見込んで起用し続けている木山隆之監督は、「1年の中でいろいろな局面を迎えて、いまそれと戦ってる状況なのだと思うけど、乗り越えないとね、そこを」とさらなる成長に期待を寄せていた。
(山形担当 佐藤円)
2017/10/07 07:00