1日に行われた徳島との四国ダービーで愛媛は1-4の完敗。ライバルとのプライドを懸けた大一番での敗戦という事実はピッチ上で戦った選手だけでなく、けがの影響でメンバーに入らなかった浦田延尚(写真右)も重く受け止めるものだった。
浦田は今季チーム6年目の最古参選手ゆえ、四国ダービーでのかつての歓喜や屈辱をチームで最もよく知った存在。だからこそ自身が試合に出られないかわりに、その週のトレーニングではダービーの重要性をチームメートの前で熱く説き、試合当日も現地まで自ら車を走らせてその様子を見守った。
「負けたからには問題がある」
そのトーンは決して軽いものではなかったが、同時にタフに前を向く姿勢も見せた。
浦田は今週の練習から本格的にチームの全体練習に合流。復帰間もないにもかかわらず、実戦形式ではリーグ戦さながらのアグレッシブさを見せ、自身が持ち味とする戦う気持ちを前面に出したプレーで存在感を示した。加えて、印象深かったのはチームメートへの叱咤。味方チームの選手で緩慢なプレーがあれば間髪入れずに激しい檄で戒め、練習から本番の緊張感をグラウンド上に漂わせた。
浦田は、今週のミーティングで「監督から初心に戻ろうという声かけもあった」と話し、「もう一個厳しくやること。そういう話があった以上、全員がそこを意識しないといけない。そこ(厳しい声)は必要だったし、言うことで自分にも厳しくなれる」と緊張感のある空気の一因を明かした。
「戦えないと、このチームは勝てない。今週は良い練習がやれている。それで結果を導けるようにやっていく」
リーグ後半戦初戦となる今節の敵地・長崎戦。初心に戻った“戦うチーム”として愛媛はリスタートする。
(愛媛担当 松本隆志)
2017/07/06 18:43