ペトロヴィッチ監督が3日付で辞任した広島の森保一監督を労った。
ペトロヴィッチ監督は「それぞれのチームの監督がライバルであるが、監督業という括りであれば同僚。ともに戦う仲間だ」としながら、「大宮の渋谷さん(渋谷洋樹氏)が解任されたときも非常につらい思いをした」と思いを吐露。加えて森保監督とは07年途中から09年まで広島で「監督とコーチという間柄でともに戦った仲間」であるだけに「余計に心が痛い」と、森保監督の退任を惜しんだ。
監督を退任するという決断はネガティブなものだが、ペトロヴィッチ監督は「人生そのものもそうだが、死なない限りは頑張ることができる。これは神様が彼に与えた『少し休養しなさい』という時間かもしれない。もしかしたら今後、もっと良いクラブで仕事ができるかもしれないし、そのためのチャンスかもしれない。すべてをネガティブに捉える必要はない」と森保監督を気遣った。
そして、「サッカーの世界は10人の選手を代えるよりも監督を代えるほうがベターであり、そうなることが多い。過去5年で3回も優勝した監督が2カ月、3カ月で結果が出ないと職を追われてしまう。それがわれわれの厳しい世界」とすると、ともにリーグ3連敗という状況で臨んだ前節で「逆にわれわれが敗れていたら、クラブはどうアクションを起こしていたか分からない。このクラブで10年仕事をするという気持ちでいながらも、明日の我が身を心配しないといけない。監督がそういう仕事であることは間違いない」と監督業の難しさ、苦しさについて説いていた。
(浦和担当 菊地正典)
2017/07/04 19:18